No One To Give Me Love / Larry Marshall
男がいた。その男は大学の卒業を真近に控えていた。
男は恋をしていた。
彼女には大学4年の春に出会った。
1ヶ月間、海外を旅して帰ってきた直後のため
まだ日本の春に馴染めず、何だか心がそこになかった。
そんな時に、初めて一目惚れという感覚にぶちあたる。
しかし、それ以降は何も進展がないまま時間は過ぎた。
ぬるい大学生活が終わり、社会の労働者になる現実。
希望なんてなかった。あるのは不安だけだった。
彼女に告白をしようか。
ここで気持ちを伝えなければもう彼女と会うこともないだろう。
男は卒業前に彼女に自分の気持ちを伝えた。
そんな日々のなかで、よく聞いたカセットテープがある。
テープのB面、ラストから3曲目がとても男の心を揺さぶった。
この曲を聞くと、いつもあの頃のことを思い出す。
今日、3月23日は男と告白を受けた彼女の8年の記念の日である。
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