2011年12月29日木曜日

89. Ska

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日の更新で、2011年はラスト。
今年を締めくくる曲は
Always On Sunday / The Skatalites

ジャマイカ音楽にいざなってくれたSkatalites。
Skatalitesというバンドが結成される前から同じようなメンバーで
演奏はしていただろうけどSkatalitesとしての活動は実質2、3年程度。
その僅かな期間に作られた曲に、およそ50年経った今でも魅了されている。




このブログを始めたのは今年の3月20日。
震災から9日後のことでした。
30歳になる前に、今まで大切に集めてきたレコードを何らかの形で
紹介というか、保存していきたいと漠然な希望は持っていたのですが
震災を経験して考えが変わりました。
一瞬で普通の毎日、当たり前の日常を変えてしまう自然の脅威を目の当たりにし
今、やらなければという気持ちが芽生えました。

1年間見て下さった方、本当にありがとうございました。
また、来年も見て下さるととても嬉しいです。

それでは良いお年を。

2011年12月25日日曜日

88. Roots

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Rastafari Tell You / Judah Eskender Tafari

2004年に長野にこだわりを持って開催するイベント
"Carib Fever"のMix CDで知った曲。
7年かけてようやく入手。想いは通じるね。

2011年12月22日木曜日

87. Roots

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日、今年の間に入手したレコードをアーティストで仕分けてみた。
写真のような感じで床が埋め尽くされた。至福の光景。
ちなみに今年は現時点で128枚入手(7inchのみ集計)。


結果、今年最も多く集めたシンガーは…
○Dennis Brown 8枚
○Bob Marley & The Wailers(Ska期のWailersも含む)6枚
○Wailing Souls, Gregory Isaacs  共に4枚
○Slim Smith, Jamaicans, Twinkle Brothers, Skatalites  共に3枚
○Pablo Moses, Errol Dunkley,Horace Andy, Augustus Pablo, Freddie McGregor,
  Alton Ellis, Bob Andy  共に2枚

今年は王道というか基本の曲をしっかりと収集することを心がけていたので
順当なシンガーが名を連ねている。

それでは、今日はこの曲。
Never Get Burn / Twinkle Brothers

Twinkle Brothersの3枚から選びました。
凄まじくかっこ良い、必聴のDubも併せてどうぞ。



2011年12月21日水曜日

86. Roots

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Poor And Clean / Gregory Isaacs

昨年の10月に亡くなったビッグシンガー、Gregory Isaacs。
今年に入ってまもなくの頃は、特に意識してGregoryのレコードを見ていた。
歌手が亡くなった後に、その歌手の音楽が注目されたりするのは世の流れ。
結局は自分も、その流れに乗ってしまっていた。

40年、50年前の音を好んで聞いているわけで、
当時のシンガーがもう亡くなっていることも多い。
けれど、やっぱり生きていてほしい。
生きているうちにそのシンガーの素晴らしさに気づきたい。



※Dubwiseを後半に収録。

2011年12月19日月曜日

85. Reggae

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はジャマイカが産んだ素晴らしい兄妹の2曲。
I'll Take Your Hand / Alton Ellis
Pieces Of My Heart / Mahaila Saunders (Hortense Ellis)

もう、どちらも抜群の歌唱力。
こんな声に出会えるジャマイカ音楽ってやっぱりいいよなと再認識させてくれる。





※Alton(1938年)とHortense(1941年)の歳の差は三歳。


2011年12月16日金曜日

84. Roots

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Diverse Doctrine / Ras Ibuna

どっしりした厚みのある演奏に
中性的な声が重なり、崇高な雰囲気さえ漂わせるRoots Tune。
個人的に崇高さを感じるのはYabby Youの音なのですが掲載曲からもビシビシ感じる。
おそらくRas Ibunaはこの盤だけだと思う。
あまり多く出していないシンガーって、未知な部分も多くて余計興味がそそられる。

2011年12月15日木曜日

83. Prince Buster

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Adios Senorita / Prince Buster And The Allstars  〈1966〉

Prince BusterってSkaはもちろんだけど、Rock Steadyもいいですよね。
歌心があってとても好き。
掲載曲はカバー曲。原曲(おそらくLuis Bravo)を聞いてみたけど
Busterの方が絶妙なコーラスも加えられていて、個人的には完璧に原曲越えです。



※Adios Senoritaはオリジナル盤だと
Rude Rude Rudie(Don't Thow Stones)の裏に入っている。

2011年12月14日水曜日

82. BLUE BEAT

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Settle Down / Little Willie  〈BB151〉

今年手に入れた、唯一のBLUE BEAT盤。
出だしのピアノの跳ね具合、サックスのブロウ具合といい、まったく申し分ない。

2011年12月13日火曜日

81. Roots


時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。

今日はこの曲。
Come On Party / Bunny Clarke

このところ注目しているレーベル、Jigsaw。
ソウルフルだけどレゲエ、レゲエだけどソウルフル。
そんな曲調がこのレーベルには多い気がする。
あと、使っているシンガーの声が渋い。
今回のBunny Clarkeも誰?って感じだけどいい声してます。

2011年12月11日日曜日

80. Roots

時は師走。
一年の振り返りということで
2011年に手に入れたレコードのみで掲載中。


今日はこの曲。
You Inspire Me / Busty Brown

このトラックを知ったのは
The Thingから出ている、Samfy Girl / Keeling Beckfordの盤だった。
The ThingのプロデューサーはLloyd Cambell。
その他にもSpiderman、Eagle、などのレーベルも運営していた。
各レーベルともそれほど知名度は高くないけれど、個人的には佳曲が揃っている印象。
掲載曲のMO BAYというレーベルの詳細は分からず。
おそらく、Kelling  Beckfordの方が先で、Busty Brownの方が後だと思われる。

Busty Brownはアツい歌唱力が魅力的なシンガー。
もう1曲、Busty Brownで欲しい1枚があるので来年には入手しようと目論んでいる。

2011年12月10日土曜日

79. Roots Inst

今月は師走ということもあり、2011年に手に入れたレコードのみで。
ランキングというわけではありませんが、
このレコード手に入れれて良かったなぁと思うもの、
思い入れが強いものを中心に掲載していきます。

まずはこの曲。
Horns Of Paradise / TRAMMY  〈1973〉

いつもお世話になっているファイヤー通りのレコード屋で、
レコードではなくMix CDかなんかでこの曲が流れていて、
思わず惚れてしまい、「これ何て曲ですか?」と聞いたことは覚えている。
その後、半年くらい経ってから
毎度のごとくお邪魔していて、ゆっくり収集させてもらって
お会計もして帰ろうとしているときに
店主がふと、Horns Of Paradiseあるよって。
一瞬、何のことか分からず聞かせてもらうと、あの曲じゃありませんか。
覚えてくれていてRespect。

オリエンタル風味というか、絶妙ないかがわしさが漂う、これぞKiller Inst。

2011年11月29日火曜日

78. Ska

  The Hunter / Prince Buster & The All Stars
  Little Joe / Prince Buster & The All Stars

銃声と犬の咆哮から始まる、黒く野性味のあるインスト。
ジャマイカに狩猟文化ってあるんですかね。
Busterの感性だからこそ作ることができたインストだと思う。
他のプロデューサが、例えばJazz好きのCoxsoneが
こんなインスト作るとは考えられないですよね。

そんでもってFlip Sideも、BonanzaをBusterが解釈したら
こんな感じになりましたよといったこれまたNiceな1曲。



2011年11月28日月曜日

77.Roots

  Forward Jah / Bernard Collins

本日はRootsの棚の整理をしましてその際に選んだ1曲。
Abyssiniansのリードボーカル、Bernard collinsの心にぐっとくる声。
CLINCHレーベルはSatta Massa Ganna以外にも良い曲ありますね。

2011年11月25日金曜日

76. Ska

        VC.10 / Roland Alphonso

ようやっとミキサーのACアダプタが届き、普段の音楽生活が送れるようになった。
一週間くらいだけれどレコード聞けない環境はきつかった。
寝起きに、帰宅直後に、まったりと休日中に
当たり前のようレコードに針を落としジャマイカ音楽を聞く日常。

この聞けない環境の中で、復旧したらまず最初に何を聞くか考えながら過ごした。
そして今日、一番最初に針を落としたレコードが今回の掲載曲。

人生で初めて大枚はたいて買ったレコード。
7年くらい前に買ったレコードだけれど、申し分なくかっこいい。
自分のなかで、ジャマイカ音楽という括りの中で流行廃りがあるんだけれど、
この曲はもうずっと最高位に位置する素晴らしい曲。
特にドラムの入り方、音の鳴り方が抜群。
おそらくドラムはLloyd Knibbsだと思う。
そのLloyd Knibbsも今年の5月に亡くなってしまった。

Slkatalitesのメンバーは生きている人の方が少なくなってしまったけれども
彼らが作り上げた音楽がある限り、自分の中ではずっと鳴り続ける。

2011年11月20日日曜日

75. Rocksteady

     Thank You / Roy Shirley  〈1968〉

Uniquesの元メンバーでもあったRoy Shirley。
独特の土臭い声。
声質としてはJustin Hindsと似ているような気がする。
そのJustin Hindsは70年代に入ってからも活躍したけど
Roy Shirleyは1973年にはイギリスに移住したこともありリリースがない。
この声でRootsとかやっても演奏とハマったと思うんですがね。

さておき、この頃のBunny LeeのRocksteadyは聞き応えのある素晴らしい曲が多い。
今回の曲もいい意味で哀愁漂っていて良い。

2011年11月19日土曜日

74. Rocksteady

      My Woman's Love / Slim Smith & Uniques

家で飼っている愛猫がミキサーのACアダプターを噛み砕いてしまい
今、レコードが聞けずにいる。
ACアダプターのみ注文したが、届くのは来週の金曜日くらいになりそう。
なので、以前レコード音源からPCに落としたものの中から掲載。

Uniquesと言えばやっぱりSlim Smithが在籍していたことで有名なグループ。
けどそれ以外にも、Roy Shirley,Jimmy Riley,Lloyd Charmers
はたまたCornell Cambellなんかが在籍していたこともあり、
メンバー経歴を振り返るとなかなか自分好みのシンガーがいる。

掲載曲はImpressionsのカバー曲。
原曲はSoulバラードといった印象だけれど、ことUniquesのVerは抑揚がありSlim Smithのソロ部分なんてバッチリ。何度聞いてもグッとくる。


2011年11月14日月曜日

73. Ska

Can't Go On / Linval Spencer

70年代のReggae,Rootsをしばらく聞いていると無性に60年代のSkaを聞きたくなる。
最近はずっとそんな周期。

掲載曲は、一発録りっぽい勢いの良さが気に入っている。
Linval Spencerって誰って思って調べてみると
なんとLinval Thompsonのことらしい。


2011年11月9日水曜日

72. 頑張れ! Bob Andy

新宿にレゲエの為のクラブ「OPEN」がある。
1回しか行ったことはないけれど、
スケジュールだけはちょくちょくチェックしている。

今月のスケジュールに頑張れ!Bob Andyというメッセージがあった。
何か病気なのか調べたところ、4月に胸の手術をしたらしく
その手術の影響で今も闘病中だということを知った。

Bob Andyといえば、レコード屋で必ずチェックをするシンガーの1人。
諭すような心がこもった声。
この声が本当に渋く、かっこいい。

Bob Andyファンの1人として6曲掲載。頑張れ!Bob Andy!!

Unchained / Bob Andy
Private Number / Bob & Marcia
Peace In Your Mind / Bob Andy
Hell A Go Broke Lose / Bob Andy
The Ghetto Stay In The Mind / Bob Andy
You Don't Know / Bob Andy











2011年11月4日金曜日

71. Reggae & Inst

 
Strange Things / John Holt   〈1971〉
Strange Mood / Phill Pratt    〈1975〉

John Holtの70年代に入ってからの1曲。
生まれは1943年。Ska期も活躍しているが
何と言ってもRock Steady期のParagonsやソロが最も輝いていた時期だろう。
スローなテンポに甘い声。まさしくMellow Out。

けれども掲載曲はRock Steady期が終わり、Reggaeへの移り変わりくらいの時期の曲。
声のメロウさがそぎ落とされ、
歌詞や演奏も関係していると思うがシリアスな声の印象になっている。
同じシンガーでも年代によって声に違いがあって、
そんな観点から聞き込むのもジャマイカ音楽の楽しみのひとつ。

"Strange Things"のBongo Verも併せてどうぞ。

ちなみに今日は金曜日。
Strange Things  Happen on a Friday Night...




2011年10月30日日曜日

70. Roots

〜Roots Collection〜  by Bass Culture

本日は
I'll Be Waiting / Alton Ellis  〈1971〉

70年代に入ってからのAltonチューン。
抜群の歌唱力にぐっとくる。

妹のHortence Ellis(1941-2000。Altonは1938-2008)も
兄Altonに劣らない歌唱力を持っている。
Hortenceの欲しかった1枚手に入れたので今後掲載します。

Listen Carefully...

2011年10月26日水曜日

69. Roots

〜Roots Collection〜 by Bass Culture

本日は
Musical Heatwave / Dennis Brown

圧倒的に存在感のある声。

Listen Carefully...

2011年10月23日日曜日

68. Roots

〜Roots Collection 〜   by Bass Culture

本日は
Babylonian / The Officials  (a.k.a Earth & Stone)

一番有名なのはChannel1からのIn Time To Comeでしょうか。
LPは2枚リリースしている。

ホーンとドラムの入り方が絶妙。

Listen Carefully...

2011年10月18日火曜日

67. Roots

〜Roots Collection〜 by Bass Culture

本日は前回のAndyつながりで
The Ghetto Stay In The Mind / Bob Andy 〈1978〉

Bob Andyの始まりはTreasure isleだけれども
一躍スターになったのはCoxsoneの元に来てからのこと。
後にHorace AndyもCoxsoneのもとで活動するのだが
その際に、元々Horace“ハインズ”という名前だったのを
CoxsoneがHorace “Andy”と変えたのだという。

Bob Andyに戻りまして
60年代は「Song Book』に代表されるように伸びのあるスゥィートな歌声だったが
70年代に入り、スウィートがソリッドになり
訴えかける力が一段と増した声に聞こえる。
Revolutionariesと思われる演奏もどっしりとした演奏でばっちりきめている。

Listen Carefully...

2011年10月16日日曜日

66. Roots

〜Roots Collection〜  by Bass Culture

本日は 
Thank You Lord / Horace Andy

哀愁を帯びつつも力強い声。
演奏も引き締まっていて素晴らしい。
個人的にはHorace AndyとHugh Mundellをセットで聞くのが好き。

Listen Carefully...

2011年10月15日土曜日

65. Roots

〜Roots Collection〜  by Bass Culture

Roots棚を整理した際にこれは掲載したいという曲をピックアップ。
テーマとしては渋さ。
心を揺さぶらせてくれる演奏。
それに絡み、奮い立たせる歌声。

本日は
Color Barrier / Leroy Brown

Listen Carefully ...

2011年10月13日木曜日

64. Coxsone

   Slogan On The Wall / The Voiceroys (Viceroys)   〈1978〉
   Jealousy Heartache & Pain / Johnny Osbourne  〈1978〉

1978年くらいだとCoxsoneの時代ではなく
JoJo & Earnest Hoo kimのChannel One, Bunny Lee,Joe Gibbsなどが主流の時代。

そんな全盛期程ではない中で気を吐いた2曲を掲載。

演奏が重厚で力強く、そこに渋い歌声が絡む、これぞCoxsone Roots。




2011年10月5日水曜日

63. Roots

    Sweetie Come From America / Well Pleased & Satisfied  〈1977〉

掲載2度目のWell Pleased & Satisfied。
ジャマイカではSonia PottingerプロデュースのHigh Noteから。

LPは2枚と把握しているが、7inchは何枚ほどリリースされているか分からず。
まだ3枚しか持っていないので次に狙うは"Barber Man Bawing"。


2011年10月3日月曜日

62. Ska

    Drop The Ratchet / Stranger Cole & The Conquerors   〈1966〉

Gay Feetからの1曲。
プロデューサーは当時では珍しい女性のSonia Pottinger。

Gay Feet以外にも、Gay Disc,High Note,Tip Topのレーベルを作っている。
ちなみに夫のLindon PottingerもSEPというレーベルを作っている。

Gay Feet盤の曲はSka〜RocSteadyに移行していく上で、
リズムがスローになりつつもしっかり聞かせどころがある秀逸な曲が多い。
掲載曲もそんな1曲。

僕が持っているのGay Feet盤ではなくUKのDoctor Bird盤。
Justin YapのTop Deck、Sonia Pottinger関連、Wirl、Treasure Isleなどの曲を200枚程出している。UKの中ではIsland,Blue Beatの次に続く量を出している。

2011年10月2日日曜日

61. Roots

   Why Worry / Israel Vibration 〈1976〉
   Lift Up Your Concience / Israel Vibration 〈1978〉
   Why You So Craven / Israel Vibration 〈1982〉

Isael Vibrationは幼い頃ポリオ(脊髄性小児麻痺)にかかり、
リハビリセンターが一緒だった3人が大人になり結成したグループ。

デビューは掲載曲の"Why Worry"。
この曲でTommy Cowanの目に留まり彼の元で傑作アルバム"The Same song"(1st)
"Unconquered People"(2nd)を作り上げる。

Tommy Cowanなる人物はJamaicansのメンバーだった。
後に、シンガーとしてではなくプロデューサーとして
ジャマイカ音楽に関わるようになった。
自分が持っているLPで彼のプロデュースのものを探してみると以下の通り。
どれも傑作と言われている作品だ。



また、彼はTuff Gongのマーケティングマネージャーとして働いていた経験もある。
そんなTommy Cowanに認められたIsrael Vibration。
静かに秘められた歌声に力強さ、実直さ、そしてどこか儚さを感じる。

"Lift Up Your Concience "はThe Same Songに収録されている曲。

"Why You So Craven"(3rd アルバムのタイトル曲。プロデューサーはTommy CowanではなくHenry Junjo Lewis)は個人的にはあまり聞かない80年代の曲だが70年代の渋さが残っていて良い。






2011年9月28日水曜日

60. Early Reggae

   It's Not The Way / Maxie Romeo

Maxie RomeoはMax Romeoのこと。

Lee Perryプロデュース期のMax Romeoの渋さ加減は他の追随を許さないと思っている。
その片鱗が垣間見える歌声。

BLUE CATというTrojan傘下のレーベルからのリリース。
Jamaicaだとどこのレーベルからリリースされた曲なのか気になる。


2011年9月22日木曜日

59. Ska

  Exclusively / Skatalites 〈1963〉

Beverley'sからのSkatalites。
サックスに続くはDon Drummondの軽快なトロンボーン。


2011年9月20日火曜日

58. Coxsone

 
     Danger In Your Eyes / Don Evans & The Paragons


Paragonsといえば、John Holt,Tyrone Evans,Howard Barrettの3人組コーラスグループ。
Duke Reidから素晴らしいRock Steadyの数々をリリースしている。

このParagonsというグループのルーツを探っていくと
1962年、Bob AndyとTyrone Evansのデュオが始まり。
その後、ザ・バインダーズ(Bob Andy,Tyrone Evans,ウィリアム・バックリーの3人組を経てリロイ・スタンプ、エロール・ウォーカーを加えた5人組のグループへ)となり、
その次がParagons(1965年頃)となる。

初期のParagonsはBob Andy,TyroneEvans,John Holt,ジュニア・メンスの4人組だった。
あまり聞いたことがないジュニア・メンスという男はアメリカからやってきた人物でリードボーカルをとらせてもらえなかった為に早々に脱退してTechniquesへ移っていった。ただ、Paragonsというグループ名は彼のアイディアだったという。
ジュニア・メンスが脱退した後にHoward Barrettが加入、再び4人組に。
今度は古株のBob AndyがCoxsoneの元へ。
(これが1966年のことなのでめまぐるしくメンバーの移り変わりがあったことが窺える)

ようやく最初に紹介した3人組のParagonsとなる。
この3人組でTreasure IsleのRock Steady期を、素晴らしい楽曲の数々で支えていく。
"On The Beach","Happy Go Lucky Girl",The Tide Is High","Only A Smile"などが
収録されているLP「On The Beach」はずっと付き合える素晴らしい内容。

彼らはTreasure Isleからだけでなく自分達でも"Super Tone"というレーベルを作り、
音楽活動を始める。おそらく待遇の不満が原因だったと思われる。

そんな折、1968年にDuke Reidが彼らの不満を察してか、
はたまた違うプロデューサーに逃げられるのを恐れてか 真意は分からないが
大金をオファーしてくる。
その前に、ミュージシャン同士で待遇の悪いDuke ReidやCoxsone Doddとのレコーディングをボイコットしようというユニオン結成の話が持ち上がっていたにも関わらず、
John Holtがジョン・ランディスとデュオでDukeの元でレコーディングしてしまう。
この件で、Howard Barrettが怒ってグループを脱退、
ParagonsはTyrone Evans,John Holtの2人になってしまいParagonsは解散となる。

2人になってからはCoxsoneの元へ。
掲載曲はそのCoxsoneからの一曲。

Don Evans & The Paragonsというアーティスト名になっているが、おそらくリードボーカルを務めているDon Evans とはTyrone Evansのことだろう。
この曲のハーモニーはBob AndyとLeroy Sibblesがやっているらしいが
クレジットはなんとThe Paragonsとされてしまったという、いかにもジャマイカの
適当加減を感じる。
                        〈参考文献:BLUE BEAT BOP!〉

ただハーモニーがこの2人って、ある意味Coxsoneオールスターのようなもの。
曲に関しては文句なしにかっこいい。


2011年9月17日土曜日

57. RockSteady Inst

    Bells Of Death / Augustus Pablo

The LoserのInst Cut。
レーベル部分が削られているがPabloのクレジットが確認できる。
メロディカに加えていい具合に入ってくるボンゴ。

Derrick Harriottプロデュースの曲は彼のセンスが存分に出ているものが多い。
ジャマイカ音楽が持つ土臭さ(Rebelの力強さ)も兼ね備えつつ、
見事なまでにSoulfull。


2011年9月15日木曜日

56. Roots

 Fever / Junior Byles
 Lick The Pipe Peter Pt.4 / Jah.T
 Fever / Little Willie John

"Fever"trkから3曲。

原曲はPeggy Lee。てっきりLittle Willie Johnが原曲だと勘違いしていた。

ジャマイカ音楽は何気にカバーが多い。
いい曲だなと思って調べてみると原曲があったりすることもしばしば。
ただ、カバーと言っても原曲を忠実に再現しているものもあれば、
原曲のイメージを削ぎ、あたかもオリジナルのように作り上げるカバーもある。

Junior BylesのFeverは、かの音の魔術師、Lee Perryプロデュース。
ばっちし後者のカバーアレンジで仕上げている。






2011年9月13日火曜日

55. Ska

      Feeling Good / Roland Alphonso
      If I Were A Bell / Roland Alphonso & His Upsetters

Skatalitesの主要メンバー、Rolando Alphonsoの軽快なインストを2曲。
クレジットがRoland AlphonsoとなっているだけでどちらもCoxsoneプロデュースから
推測するに、ほぼSkatalitesメンバーで構成されていると思われる。

Killerな曲もいいけど、伸びのあるブロウを聞けるインストもいい。



2011年9月12日月曜日

54. Early Reggae

 This Time I Won't Hurt You / The Gaylads 〈Beverley's〉

Ska,Rocksteady期に誕生したコーラスグループの数々。
Heptones,Maytals,Paragons,Techniques,Melodians,Ethiopians,
Wailing Wailers,justin Hinds & The Dominoes,tennors...

その、たくさんいるコーラスグループの中でも特に好きなのがGaylads。
メンバーはHaris Seaton(B.B Seaton),Winston Delano Stewart,Maurice Robertsの3人。
1963年から1973年くらいまでグループで活動していたと思われる。

Ska期は勢いのある演奏に合わせ勢いに任せて歌っていた彼らだが、
RocSteady期に入るとぐっと感情を込め訴えかける力強いコーラスをするようになる。
そのような一面は"Morning Sun"などでも伺える。

そして、掲載曲はRockSteadyからEarly Reggaeへと移り変わる頃の1曲。
確立されたコーラスワークを聞かせてくれる。


2011年9月5日月曜日

53. Slim Smith (Coxsone)

          Slim Smith / Lonely Lover

ふとSlim Smithの声が聞きたくなった。

1948年の生まれということなので10代の頃から音楽活動をしていることになる。
Techniquesのリードシンガーを経てソロへと転向(Slim Smithは初代のリードボーカル。次がPat Kelly)。ソロと平行してUniquesのリードシンガーもやっている。

有名な話であるが、Gayfeetから”The Time Has Come”を
レコーディングした直後に自ら命を絶っている(享年25歳)
その裏面に収録されている"It's Allright"は
カバーではあるがSlim Smithの声が本当に素晴らしい。
(Rock SteadyもしくはCoverに掲載しているのでよかったら聞いてみて下さい)

Techniques,Uniques時代の曲も今後、掲載していきたい。

2011年9月4日日曜日

52. Coxsone

    Unknown title (JA Rhythm & Blues)

この曲を初めて聞いたのは今でも大事に持っているNight Foodのテープだった。

その当時から気に入っていたが、
クレジットが?になっていて探しようにも探せずの状態だった。
時は経ち、ネットでお世話になっている
レコード屋にコメントが"JA Rhythm & Blues" なるSupreme盤を発見。
50年代の土臭いAmerica産のRhythm & Bluesなども好きなので
どれどれと聞いてみた所この曲だった。

まさか、Coxsoneプロデュースだとは思わなかった。
レーベルはよくあるミスレーベルでRock But Don't Fall / The Classicsになっている。
Wailing Soulsが大好きな自分にとってはミスレーベルもばっちりで嬉しい限り。

間奏のホーンの音色がまた良い。
Coxsoneということは誰のホーンなんだろう。



2011年9月3日土曜日

51. Early Reggae


    I Know A Girl (She's Gonna Marry Me) / The Shades 〈1969〉

Freddie Mckayが在籍していたグループ、The Shades。
哀愁漂うコーラスワーク。
おそらく3曲程しかこのグループ名ではリリースされていない。
Early ReggaeからReggae,Roots Rockへの変遷を予感させる素晴らしい1曲。


2011年9月1日木曜日

50. Roots Inst, Roots & Coxsone

月に1回のペースでレコード屋に行き収集しているのですが
8月は休みの日がすべて予定で埋まっていて行くことができませんでした。

けれども、京都、大阪からネットで注文したり
直接電話で在庫確認して3枚ほどGetしました。

今回の掲載曲はその3枚。

・ANTI CHRIST / Vivian Jackson & The Prohet
 
 "Conquering Lion"trkのRoots Inst。
 重厚な演奏にビンギドラムが絡む。奮い立たせてくれる。

・One People / Pablo Moses

 以前にも掲載したシンガー、Pablo Moses。
 個人的にラスタで連想する声はBurning Spear,Vivian Jackson,そしてPablo Moses。
 共通して言えることは、深く力強く男気に溢れている。

・How Could You Leave / Freddie McGregor

 2年くらい探していて巡り会えた1枚。
 "My Guiding Star"trkに乾いたFreddieの声が絡むkiller且つ洒脱な1曲。

 Please,Listen Carefully Now...







2011年8月6日土曜日

49. Coxsone

Just Another Girl / Ken Boothe 〈1969〉

度々のKen Boothe。

Coxsoneプロデュースの曲の中でも最高位に位置する1曲。
聞けば聞くほど味わい深い。




〜Lylics〜
I know and you know too that this love is really really true
I know and you know too that this love is really really true

I want to tell you this in no mad kind of way but there's one thing you should know that you're just another girl...

Just another girl, that's what you are, you are
Just another girl, so nice and so smart
I love you but remember you're just another girl, girl...

2011年7月24日日曜日

48. Ska (Cover)

    "Cocktails For Two"

最初にこの曲を知ったのはSammy IsmayのGay Feet盤で、
次にレコード屋でCha-Chaのヴァージョンを手に入れ、
その次にオークションでEarl Bosticのヴァージョンを手に入れた。

Cocktails For Twoは1930年代にビッグバンドで作曲されたもの。

個人的にはSammy Ismayのいい具合に南国の湿度が感じられる
Cocktais For Twoが気に入っている。
このSammy Ismayというアーティストだが
私が調べる限りではこの盤にしかクレジットされていない。
Featuringでクレジットされているということは
Baba Brooks Bandの一員ではないだろうし...

興味のある謎のアーティストの1人だ。


Cocktail For Two / Featuring Sammy Ismay, Baba Brooks Band



Cocktails For Two / Jerry Murad's HARMONICATS



Cocktails For Two / Earl Bostic

2011年7月23日土曜日

47. Ska

  One Step Beyond / Prince Buster

先日、休みの日に久しぶりにSkaの棚のレコードを整理した。
そんな時に久しぶりに手にしたBB324、そう今回の掲載曲。

針を落とすと、相当かっこいいことを再認識。
Busterの楽器の一部と化してる口チュク。
この口チュクはおそらくジャマイカ音楽にしか見られない。

男気溢れる彼のスタイルは別格。

2011年7月21日木曜日

46. Roots Inst

渋いRoots Instを3曲。
Rebelな音に奮い立たせられる。


Eastern Memphis / Family Man & The Rebel Arms 〈1973〉



Fisherman Special / Don Drummond Jr.(Vin Gordon) 〈1975〉



Brain Wash / Conscious Minds 〈1971〉

2011年7月12日火曜日

45. Roots

        Song My Mother Used To Sing / Dennis Brown 〈1973〉

ジャマイカ音楽のメジャーシンガー、Dennis Brown。
1957年キングストンの生まれで、1967年にはStudio1から11歳の若さで
"No Man Is An Island"でデビューを果たす。

Coxsoneでの音楽活動を皮切りにDerrick Harriott,Clive Chin,Bunny Lee, Niney Observer,Harman Chin Roy,Joe Gibbsといったプロデューサーの元でも
曲をリリースし続けどのレーベルでもBig Tuneを生み出した。

掲載曲はHarman Chin RoyのレーベルScorpioからリリースされた一発。
独特なマイナーコードにホーンが絡み合う演奏に
絶対的な存在感がある声で(まさにHere I Come)歌い上げる。

代名詞でレゲエの貴公子とか言われているけど
修行僧のような作務衣を着ているイメージがあるので
個人的にはむしろストイックなシンガーの印象を持っている。

Reggaeを聞くようになってからも
あまりに有名な故に若干敬遠していたところがあったけれど
ここ2、3年はかなり熱心に集めている。


2011年7月11日月曜日

44. Roots

     BLACK ON BLACK / Well Pleased & Satisfied

レコード探している時にWell Pleased & Satisfiedを見つけると
必ずチェックしているアーティストの1人。

妙に訴えかけてくる声が気に入っている。


43. Summer Time

     Motherless Child / Tony Gregory Lesie Butler Trio

ガーシュイン作曲"Summer Time"のCover Version。
この楽曲はどのジャンルからも愛されていていろんなカバーがあるが
ジャマイカでも人気があったようで掲載曲以外にもいくつかのカバーがある。

実を言うと掲載曲を7inchで2枚持っている。
1枚目は1年くらい探し続けて見つけたと記憶している。

そして2名目を手に入れる経緯だが
ジャマイカ音楽を愛する方ならばご存知、京都のレコード屋に
電話で何のレコードだったか忘れたけど在庫の確認の電話をした時に
後ろから聞こえてきたのが今回の掲載曲”Motherless Child”だった。
1枚は入手していたが、ちよっと盤の状態がよくなく
もっといいのができれば欲しいと思っていたので
電話の最中に思わず”Motherless Child”のことを尋ねた。
そしたら、あんまり状態よくないから2000円でいいよと言われ迷わず即決した。

届いてみたら確かにそこまでよくはないけれど
1枚目よりはだいぶ良く、またレーベルがついていて嬉しかった。

この曲は何と言っても間奏のPianoのソロに尽きる。
がらっと空気までも変える演奏。痺れます。

Pianoの演奏はクレジットから推測するにLeslie Butler。
Leslie ButlerといえばGay Feetから出てる
めっちゃ渋いインストにもクレジットされている御方。
調べると、Piano,Organ,Synthesiser,Keyboards,Fluteとマルチな才能を持っている。


2011年7月5日火曜日

42. Bob Marley

   Satisfy My Soul Jah Jah / Bob Marley & The Wailers  〈1972〉

以前、いつか Satisfy My Soul Jah Jahの7inchオリジナル盤を手に入れたいと書きましたが
手に入れることができました。
いつもお世話になっているレコード屋にて発見。はやる気持ちを抑えながらも心の中で完全に有頂天になっている自分。

裏のVersionがこれまたとてつもなく、かっこいい。

いつもお世話になっているレコード店主曰く、
当時、ある人がBobにDubをやってみてはどうかと提案したところ
「DubはJoe Gibbsに任しておけばいいんだ」と一蹴したという。

やはりBob Marleyは歌詞(Lyrics)が自分の音楽なんだという自負があったのだろう。

けれども収録されているVersion (Dub)。
音の鋭さが増して、その鋭さに呼応するかのようにBob Marleyの声も
より鋭くなっていて、本当に素晴らしい仕上り。




  必聴のVersion。

2011年7月3日日曜日

41. Prince Buster

       Science / Prince Buster

King  Of  Prince Buster。
生まれは1938年。ボクシングをやっていた(ジャマイカを訪れたカシアス・クレイ、後のモハメド・アリとスパーリングをしたことがあり、その時にアリのあごにパンチをくらわせたという伝説もある)こともあり、腕っぷしの強さを買われCoxsoneのもとでサウンドシステムの用心棒をやっていた時期もある。

1957年には、自らのサウンドシステム”Voice Of The People"をスタートさせる。
当時のサウンドシステムはCoxsoneのDown BeatしかりDuke ReidのTrojan、その他のサウンドシステムもアメリカのRhythm&Bluesをかけて人気を争っている状況だった。
ラジオ局も同じようにアメリカのRhythm&Blues、Jazzを流していて、ジャマイカに昔からある民族音楽を軽視する傾向にあった。

そんな現状を打破すべく、Busterはジャマイカで作られる音楽にこだわりを持ち、
それを俺たちの音楽と位置づけた。
Busterはシンガーだけではなくプロデューサーもやっていて、
1960年にジャマイカ音楽としては初めて
アフリカに起源のあるラスタドラムを取り入た"Oh Carolina"をリリースする。

Busterはラスタではないが、アフリカに対しての意識は相当あったようで、ルーツの民族音楽を取り入れることでジャマイカ人によるジャマイカ人の為の音楽、俺たちの音楽を作ろうとした。

"Oh carolina"の予想しなかったヒットにCoxsoneもラスタドラム奏者Count Ossieに頼み込んで何曲かレコードをリリースしている。

掲載曲はAugustus Pablo "JAVA" trkにBusterのトースティングが絡み合う、いかついジャマイカ音楽。


2011年6月30日木曜日

40. Roots Inst (Coxsone)

       Black Up / Zion All Stars

Coxsoneのプロダクションレーベルからの、深いRoots Inst。
Zion All Starsの全容は分からないがSaxがKarl Bryan,ビンギドラムはCounnt Ossie。

静寂、静謐な雰囲気を持ち併せつつ、それを切り裂くKarl BryanのSaxに痺れる。


2011年6月27日月曜日

39. Roots

           Lead Us Father / African Brothers

Tony Tuff,Sugar Minott,Derrick Howard(a.k.a Eric Bubbles)のトリオグループ。

全編にビンギドラムが聞こえるが、Count Ossie & The Mystic Revelationによるもの。
Roots色の強い演奏に、勇ましいホーンが絡み合う(おそらくVin Gordonだと思う)。
そして3人によるキラーコーラスワーク。


2011年6月23日木曜日

38. Ska

     Tell Me / Chuck & Dobby  〈BLUE BEAT 246〉

素朴な雰囲気のインストから始まり、
メント的なトラディショナルの味わいある土臭いSka Tune。
間奏も素晴らしく、古き良きオールドジャマイカンミュージック。

クレジットではDobbyがDarbyとなっているが、
おそらくDobby Dobsonのことだと思われる。


2011年6月20日月曜日

37. Rocksteady


                                                        "It's alright" 3version

                                                     Please,Listen Carefully...



  It's Alright / Derrick Harriott



  It's Alright / Slim Smith



  It's Alright / Rita Marley

2011年6月19日日曜日

36. Ska

      Allepon / Don Drummond & His Band

SkatalitesのトロンボーンニストDon DrummondがTreasure Isleに残したKiller Ska。

Don Drummondはアルファーボーイズスクールの出身で、
エリック•ディーン楽団を経てSkatalitesのメンバーとなった。
アルファーボーイズスクールはキングストンにある
修道女らによって運営されていた学校で修養よりも音楽に力をいれていた。
Don Drummond以外にもRaymond Harper,Tommy McCook,Vin Gordon,Bobby Ellis,Rico Rodriguez,Leroy Wallace(RockersのLeroy "Horsemouth" Wallaceとは同名だが別人、Far Beyondのホーン奏者),Joe Harriott(1951年にUKに移住しているホーン奏者)という
錚々たるメンバーを輩出している。
その中でもDon Drummondは素晴らしい才能を持っているということで、
卒業後も講師として指導にあたった。

エリック•ディーン楽団というのは、
レコードビジネスが始まる前のいわゆるショーライブをリゾートホテルなどで
演奏していた楽団だと思われる。
だいぶ前に、かのSarah VaughanにDon Drummondは世界で5本の指に入る
トロンボーンニストだと絶賛されたこともあるという話を聞いたことがあったが、
色々調べてみたらそれはエリック・ディーン楽団で
Sarah Vaughanとセッションした時の出来事だということが分かった。

そしてSkatalitesでは、
Coxsoneからバンドとしての技術、構想、セッション、規律の全てを任された。
個人的にDon Drummondといえばフライングシンバルの原型のような演奏の上に、
男気を感じさせるホーンが絡む、黒い、悪いインストがたまらなくかっこいい。
ただ、Don Drummondは本当に奥が深く
カリブフレーバー溢れるトロピカルチューンも素晴らしい。
今回の掲載曲は前者の方。
                         〈参考文献:Bass Culture〉


2011年6月16日木曜日

35. Early Reggae

       Everywhere I Go / Justin Hinds & The dominoes

出だしの演奏から惹きつける泣きのEarly Reggae。
UK盤だと”Everywhere I Go”とクレジットされているが、
Treasure Isleだと”Travel With Love"とクレジットされている。

Justin Hinds & The Dominoesもジャマイカ音楽に最も多いトリオグループの1つ。
ただ彼らは、60年代のSkaから70年代に入り、
Reggae,Roots期にも第一線で活躍した稀なアーティストである。
ちなみにThe Dominoesは、
当時、ジャマイカでも相当の人気があったFats Dominoからとったもの。 

めまぐるしく変わるジャマイカ音楽のシーンでどの時代にも活躍できたことは
彼らの実力の証だと思う。
Justin Hindsの枯れ声には独特の粘りっこさがあり
どの時代にもうまくフィットしている。

2011年6月15日水曜日

34. Roots

  Satta A Masa Gana / The Abyssinians

言わずと知れたRoots Rockの金字塔。
聖書に深く影響を受けた、ラスタファリ賛歌。精神的な信念を強く感じる。

この曲は元々、1969年にCoxsoneのもとでレコーディングされていたのだが、
Coxsoneはこの曲を売れる見込みがないと判断しマスターをお蔵入りとしていた。
その2年後、Abyssiniansが自らのレーベルCLINCHを立ち上げ、Coxsoneからマスターを
買い取り世に出したという逸話がある。

The AbyssiniansのメンバーはCarlton & The ShoesのCarlton Manningと共に活動していたLynford Manning, Donald Manning(3人は兄弟)にリードシンガー Bernard Collinsのトリオグループ。

演奏の方はCoxsoneのスタジオバンドのはずだが詳細は分からず。
唯一、BassがLeroy sibblesだということを本人がインタビューで語っている。
伝統的なラスタの打楽器、バスドラム、フンデ、リピーターも使われていて土着臭い
まさに崇高な仕上がり。





〜Lyric〜

There is a land far, far away
Where there's no night, there's only day
Look into the book of life and you will see

That there's a land far, far away
That there's a land far, far away

The king of kings and the Lord of Lords
Sits upon his throne and he rules us all
Look into the book of life and you will see
That he rules us all
That he rules us all

There is a land...

Satta Massa Gana Ahamlack,ulaghize
Satta Massa Gana Ahamlack,ulaghize
Ulaghize...

※一部古代エチオピアの言語であるアムハラ語で歌われている。

33. Coxsone

       Pack Out (Pack Your Thing) / Wailing Souls

Coxsone時代のRoots Tune。
哀愁漂う素晴らしい演奏は、この時期のCoxsoneの音によく見受けられる。
その演奏の上に、素晴らしいコーラスワーク。

何度も続けて針を落として聞いてしまう1曲。


2011年6月9日木曜日

32. Roots

      Man A Scanker / Judy & Bolivar 〈1974〉

 独特な音の上に、不明のDuoボーカル。
この曲に関しての詳細はよく分かりません。
けれどもこの雰囲気、唯一無二だと思っている。


2011年6月7日火曜日

31. Coxsone

  Carnival Jamaica / Lord Rigby

Port-O-JamというレーベルはCoxsoneプロデュースの1つ。
この盤以外にもUKのNational Danceというレーベルから1964年にリリースされている。
UKでのリリースが64年といううことは、ジャマイカではそれ以前だと推測されるが詳細は分からず。

演奏、ボーカル共に相当にキラーな仕上がり。

Port-O-Jamはstudio1のようなビックチューンはあまりない印象だが、
なかにはこのレーベル特有のかっこいい、渋い曲があるので侮れない。


2011年6月2日木曜日

30. Roots

      Bredda Gravalicious / Wailing Souls   〈1978〉

Wailing Souls 〜 むせび泣く魂。

ジャマイカ音楽のなかでも、大好きなグループの1つ。

まずはメンバーから。
Winston ‘Pipe’ Matthews
Lloyd ‘Bread’ McDonald
George ‘Buddy’ Haye

最初のレコーディングは"Gold Digger"だと思っていたが調べると、MerritoneからRenegadesというグループ名でリリースされたのが一番最初だといううことが分かった。
また"Gold Digger"の時は、Winston ‘Pipe’ MatthewsとOswald Downe、Norman Davisというトリオで録音されている。

その後、Coxsoneのもとで"Back Out"、"Pack Your Thing"、"Mr.Fire Coleman"などをリリースする。その時はThe Classicsとクレジットされている。

そして、Coxsoneの次に彼らが活動するのは、Tuff Gongである。
Bob Marleyも彼らの歌唱力をかっていたという。
知っている方も多いとは思うが、Wailng Soulsの歌の指導はBob Marleyと同じく、かのJoe Higgsである。
Tuff Gongでは"Harbour Shark"、"Back Biter"がリリースされていて、Pipe & The Pipersというクレジットだった。

その後は、Channel1で活動するのだが、ついに自らのレーベルMASSIVEを立ち上げる。
掲載曲はそのMASSIVEから出た強烈なRoots Tune。
引き締まった演奏に、リードボーカルのWinston Matthewsの先導的な声。
これぞ、Roots Rock Reggae。


2011年5月31日火曜日

29. Roots Inst

  Kenyata / Joe White 〈1972〉

前回の更新で、メロディカ奏者を書き並べたがその内の1人、Joe White。
レーベルにはアレンジもプロデュースもJoe Whiteの名がクレジットされている。

出だしのピアノに惹きつけられ、ずっしりと重厚な演奏(Joe White Recording Band)に、鳴り響くメロディカ。


2011年5月30日月曜日

28. Coxsone

  Adis A Wa Wa / New Establishment 〈1972〉

「Skylarking」trkのメロディカCut。
New Establishmentは”Rock Fort Rock"、"Hail Don D"、"Joe Grazer"などでクレジットされている。
1965年のSkatalites解散からCoxsoneのハウスバンドはSoul Brothers、Soul Vendors、Sound Dimensionと変遷し、その次くらいのバンド名と思われる。
実際、盤によっては”Rock Fort Rock"、"Hail Don D"はSound Dimensionとクレジットされている。

掲載曲のメロディカ奏者はBobby Kalphat。
ジャマイカのメロディカ奏者と言えば、Augustus Pablo、Joe White、Bobby Kalphat、
あとはPeter Toshくらいだろうか。

メロディカ、やはりいいですね。


2011年5月28日土曜日

27. Early Reggae

You Don't Know / Bob Andy

1944年生まれのBob Andy。
彼もまた、ヴィア・ジョンズ・オポチュニティ・アワー経験者の1人。
1962年にDuke ReidのもとでTyrone EvansとDuo(Paragonsの前身)で初のレコーディングをした後に、1967年にはCoxsoneから「I've Got To Go Back Home」をリリースする。
そして、かの有名なLP「Song Book」がリリースされることなる。私も何年も聞いているが全く飽きることなく聞きつづけられるまさに名盤である。

今回の掲載曲は1973年にリリースされたナンバー。プロデューサーはHarry Johnson。
Harry Jから出ているBob Andyの曲は、Marcia GriffithsとのDuoも加えて素晴らしい出来だと思っている。
掲載曲は音数が少ない演奏に、味わいのあるBob Andyの声が絡み合う。
全くジャマイカ音楽に興味のない私の妻もこの曲には興味を示してくれることから、ジャマイカ音楽ファンのみならず、どこか人の心に訴えかける力がある曲ではないだろうか。

60年代のBob Andyの実績もさることながら、70年代のBob Andyも見落とすことができない情熱的な、奥深い曲をたくさんリリースしているため、必ずチェックするようにしている。




※You Don't Knowが収録されているLPは「Retorospective」

2011年5月25日水曜日

26. Coxsone Ska

       Ska-Ba / The Skatalites

SkatalitesはCoxsoneのスタジオバンドとして1963年に結成された。
オリジナルメンバーは以下のミュージシャン。

Don Drummond (trombone)
Tommy McCook (tenor sax)
Roland Alphonso (tenor sax)
Johnny Moore (trumpet)
Lester Stirling (alto sax)
Lloyd Brevette (bass)
Lloyd Knibbs (drums)
Jah Berry (guitar)
Jackie Mittoo (piano,organ)

その他にも
Arkland "Drumbago” Parks (drums),Gladstone Anderson (piano),Ernest Ranglin(guitar),
Cluett Johnson(bass)
などのメンバーが参加していたとされる。

Skatalitesに関する好きな逸話がある。
BLUE BEAT BOP!に石川貴教さんが書いているお話だ。

〜 ジャマイカに滞在中だった1995年、Coxsoneの誕生日パーティーに呼ばれてその会場へと向かった。そのメインイベントは、ニュースカタライツと呼ばれている現役、アルファーボーイズ・スクールの面々の演奏だった。
全員が10代前半かそれ以下の子供たちは緊張した様子で、R&Bのインスト、Soul Jazz調の演奏を下手っぴに何曲か繰り返した。
「こりゃだめだ」と思った矢先、Skataliteの黄金のスカチューンに変わった。するとどうしたことか、その子達はまるで別人のような勢いで、まさに魔法がかかったごとくの音を瑞々しく奏で始めたのであった。 〜

自国で生まれたSkaに対してのプライド、Skatalitesへの尊敬の気持ちが演奏として表れたのだろうか。とても心に残っている。

掲載曲はSkataliteのなかでもけっこうハードに演奏されている所謂Killer Ska。


2011年5月17日火曜日

25. BLUE BEAT

  
      You Cheated On Me / AL T.Joe with the Celestials 〈1962/BB126〉

BLUE BEAT。
Melodiscのオーナー、エミル・シャリットが創ったレーベル。
ジャマイカ音楽をSkaからのめり込んでいった自分にとっては、とても思い入れのあるレーベルである。Skatalitesから聞き始め、もっとジャマイカ音楽の知識を深めたいと思い手に取ったのが当ブログでも度々出てきているBLUE BEAT BOP!という本であった。その頃、BLUE BEATすら知らない状況であったが、本の最後にリリースされた1番から424番までの(レーベル写真付きの)リストがあり何だか圧倒された。まだまだ知らない曲がこんなにあるという驚きとワクワク感が入り混じり、よく曲のタイトルとアーティストからどんな感じの曲なんだろうなぁと想像していた。(今ならYou Tubeで検索かけたら聞けるだろうが、その頃はまだそんなものはなかった。)

だから、BLUE BEATの7inchを手に入れた時は、そのリストに印を入れている。
最近はあまり買わなくなったが、
やっぱり自分にとっては夢を見させてくれるレーベルである。

このBLUE BEATであるが立ち上げは1960年の8月。エミル・シャリットはキングストンを定期的に訪れ、名だたるプロデューサーたちと取引きをしてBLUE BEATからリリースしている。尚、レーベルの左側に元のレーベルが明記されている。

掲載曲は泥臭いボーカルにタフな演奏が絡む。
以前のRough & Tuff同様、絶妙なテンポがよい。



2011年5月15日日曜日

24. Bob Marley

     Sun Is Shining / Bob Marley & the Wailers 〈1970〉


先日、いつもお世話になっているお店へレコードの買い出しに行って来た。
店主が検盤を兼ねてレコードを流すなか、自分はゆっくりとレコードを物色する。
そんな時、店主が流しているレコードで、めっちゃ渋い曲、素敵な曲に出会い、
めでたく自分のコレクションにさせて頂くことがある。

今回の掲載曲はそんな経緯でゲットした1枚。
改めて聞くと、Bob Marleyの声に強烈な鋭さがあり、引き締まった音を奏でるメロディカもすごくいい。

個人的には、Bob MarleyはLee perryプロデュース期を一番好んで聞いている。
LPでいうとAfrican Herbsman,Soul Revolutionあたり。

将来、Original盤で"Satisfy My Soul Jah Jah"を手に入れたい。


2011年5月11日水曜日

23. Bob Marley

     Jah Live / Bob Marley & the Wailers

言わずと知れたジャマイカのスーパースター。
今日はBob Marleyがこの世を去ってから30年となる日。

1945年2月6日に生まれ、1981年5月11日、36年の生涯となる。

Bobは幼い頃から地元では知れた予言者だったと母が語っている。
というのも、村人の手相を見て、その人の人生についてBobが知るはずもないことを言い当てることがあったのだという。
この予言者としての才能は自らの生涯までも正確に受け止めていた。

1962年、Beverly'sからデビューしたBobは後に、
The Wailing Wailersとして、自分を含め4人の少年(Bob Marley,Bunny Wailer,Peter Tocth,Junior Braithwaite)と2人の女性コーラス(Beverley Kelso,Cherry Green)隊でCoxsoneからリリースしている。
最初のリリースは1964年初頭の"Simmer Down"。
縦横無尽に騒ぐゲットーのルードボーイを諌める内容の歌だ。
その後、およそ2年半の内に100曲以上の歌をCoxsoneのもとで録音したとされている。
しかし、金銭面のトラブル(Coxsoneが正当な稼ぎを彼らに渡さない)が原因でCoxsoneのもとを離れる事になる。

自らでレコードレーベルを持ち、曲をリリースする事を夢見たBobは、立ち上げ資金の為にアメリカへの出稼ぎに行く事を決意する。
そんな頃に、知人はBobにこう話をしたという。
「あんたの才能は、長く富裕な生活を保証するだろう」
それに対し、Bobはこう答えたという。
「俺のことじゃないだろうぜ。俺は36歳で死ぬ予定だ」

 〈参考文献:BLUE BEAT BOP!〉


自らの予言通りにこの世を去ったBob Marley。36歳はあまりに若い。

けれども、今も尚、絶大な影響力を持ち
この世界に生きている僕たちにみなぎる力を与えている。



2011年5月10日火曜日

22. Reggae

    Talking Blues / The Cimarons
    Natty Is The Winner / Shorty The President With Pablo


Bob MarleyのCoverはたくさんあるけれどあまりぱっとしないのが個人的意見。
やはり、Bob Marleyの曲でBobを越えることはできない。
その数多くあるCoverの中で、掲載曲に限っては心惹かれる一枚。

CimaronsはUKで結成されたグループだけれど、おそらくこれはジャマイカ録音。
儚さがある声がすごくいい。

もう一曲は"Talking Blues"trkのDJカット。それにAugustus Pabloのメロディカが加わっている。

どちらもTuff Gong系列のレーベル。




2011年5月9日月曜日

20. Reggae

     South African Reggae / Skin, Flesh & Bones

 Drum: Sly Dumper
 Bass: Jackie Jackson
 Guitar: Hux Brown, Red Bryan
 Keybord: Ansell Colins

メンバーは上記の通り。
RevolutionariesやAggrovatorsほど聞くバンドではないけれど、
Reggaeの傑作カバー"Here Am I Baby"などにクレジットされている。

自分も”Here Am I Baby"での渋い演奏を聞いてからは、Skin, Flesh & Bonesがクレジットされているものを見つけた時は、チェックするように心がけている。
掲載曲も、クレジットで引っかかり聞いてみたら自分好みだったという1曲。あまり見ないレーベルだが、プロデューサーはRandy'sのオーナーClive Chin。

FunkyなDJ、Cedric Brooksのかっこいいブロウに低音が響く。



2011年5月6日金曜日

19. Roots

    Mark Of The Beast / Freddie McGregor & Soul Syndicate

Freddie McGregorも音楽キャリアのスタートはStudio1。
生まれは1956年。7歳の時にはすでにClaredoniansのバッキングボーカルとして参加していたという。
その頃のジャマイカは、独立(1962年8月6日)を果たし俄然、Skaも勢いを増していた頃。
そして1963年にはSkatalitesが結成された(BLUE BEAT BOP!より)。
7歳の少年にSkatalitesの面々はどのように映ったのだろう。ちなみに、SkatalitesのメンバーであるDon Drummondは 1932年生まれ、Roland Alfhonsoは1931年、Tommy McCookは1927年。親子までとはいかないが随分と開きがある。

60年代のことばかり書いていたが、掲載曲は1978年にリリースされた曲。
Lpだったらやっぱり"Bobby Babylon"が好きで、
自分が持ってる7inchだと掲載曲"Mark Of The Beast"。

Backing BandはReggae期に数多くクレジットされている、Soul Syndicate。

Drum: Carlton "Santa" Davis
Bass: George "Fully" Fullwood
Guitar: Earl "China" Smith
Rhythm Guitar: Tony Chin
KeyBoard: Bernerd "Touter" Harvey,Keith Sterling

調べると一応このようなメンバー構成になっているようだ。
ただし、このメンバー以外にも例えばDrumに、かのHousemouthがクレジットされていたりする。

Santaなのか、Housemouthなのか分からないけど、
歌が始まる前の勇ましいDrumが好き。







2011年5月4日水曜日

18. Nyahbinghi Roots

     SLAVERS / Jah Wire

大地にこだまするビンギドラム。
月明かりに揺れるドレッドロックス。
異国の地から、故郷、Africa、Ethiopiaに思いを馳せる。

固く、拳を握りしめ、折れない心。


2011年5月3日火曜日

17. Reggae

     Africa Is Paradise / The Conscious Minds (H.Seaton & Lloyd Charmers)
     Oh Me Oh My / Lloyd Charmers

Lloyd CharmersプロデュースのSplashレーベルから同トラックの2曲。
個人的にこのトラックが大好きで、Oh Me Oh Myの方は手に入れていたのだが、
African Paradiseは1年くらい探していたが先日ネットで見つけて、
昨日ついに届いたので2曲を掲載。

ギターで始まり、Africa Paradiseでは印象的にピアノが入り、Oh Me Oh Myの方はホーンが入ってくる。
哀愁を帯びた演奏に、これまた渋く歌声が混じり合う。




2011年5月2日月曜日

16. Coxsone

    Let Them Try / Alton Ellis


Altonはジャマイカの歌い手の中でも抜群に歌がうまい。
本当に聞いていて惚れ惚れする声だと思う。
だから、彼の声にはラブソングが最高に似合う。

生まれは1939年。デビューはCoxsoneからで何曲かリリースした後にRandy'sでも録音している。
そして、Duke ReidのTreasure Isleから、"Dance Crasher","Don't Trouble People","The Preacher(説教者)などをリリースしている。タイトルから分かるように、反社会的な行動をする当時のルードボーイに対しての警告の歌だ。意外にも、ラブソングだけではないAltonの歌に対しての真面目さを感じる。そして、先に挙げた曲は個人的には好きで、特に"Don't Trouble People"なんかは今から7年くらい前に、ジャマイカから出品されているオークションでゲットして、そのレコードの郵便物に貼られていた切手が、Bob Marleyで感動してしまい今でも大切に額に入れて飾っている。

ただ、そのようなお咎めの歌を歌ったせいでルードボーイたちから標的にされてしまい、ルードボーイたちを刺激するような歌を出さなくなる。

もちろん、"RockSteady","La La Means I Love You","You Made Me Happy"などのラブソングもリリースしていて、むしろそっちの方がTreasure IsleのRockSteadyにおける黄金期を支えたと考えられる。

Coxsoneに戻って来たのは、1967年にCoxsoneからの誘いでSoul VendorsのメインヴォーカリストとしてKen Bootheと共にイギリスツアーに参加した事がきっかけ。

曲数は決して多くはないが70年代に入っても、Altonの素晴らしい曲はある。
今後、掲載していきたいと思う。


2011年4月27日水曜日

15. Augustus Pablo

      Iggy Iggy / augustus Pablo

当ブログのTop pageに使われているメロディカ演奏者、Augustus Pablo。
メロディカというと日本の教育では幼児教育、小学校くらいまでの教具として使われる為、どんどん年を取るごとに忘れ去られてしまう楽器というイメージがあると思う。
しかし、Pabloはそのメロディカ一つでジャマイカ音楽に、ひとつのスタイルを作り上げた男である。
生まれは1954年。掲載曲はHerman Chin RoyのAqueriousレーベルからの自身にとってのデビュー曲(1971年)。
Pabloが行っていた学校の同級生にClive Chin(Randy'sのオーナー Vincent Chinの息子)がいたことでChin一族とのつながりが作られたと、様々な資料に書かれている。

冒頭のDJはAqueriousのレコードショップ経営、レーベルのオーナー、そしてDJもやっていたHerman Chin Roy。
この曲はPabloのメロディカも、もちろん力強く美しいのだが、そのメロディカの後ろから聞こえてくるビンギドラムの音が一層、大地に轟き、地を這う、土臭い音に仕上げていると感じる。
この曲のレコーディングスタジオはRandy's。
ということはもしかして、Count Ossieかと勝手に想像しながら聞いている。


2011年4月23日土曜日

14. Early Reggae (Cover)

  
 Message From A Black Man / Derrick Harriott


Derrick Harriottはシンガー兼プロデューサー。
レーベルとしてはCRYSTAL RecordsとMove & Grooveだと思う。
髪型からもそうだが(ドレッドではなくアフロヘア)、
独自の音作りを目論んでいたのだろう。

今回の掲載曲はソウルのCoverではあるが、確実に自分のものとし、かつ、斬新な味付けをしている。
ジャマイカではPrice Buster,HeptonesもCoverしているが断然、Derrick Harriottのやつがかっこいい。
けれども、知ったのはDerrickのが一番遅かった。。。

ジャマイカではCoverが結構多いのだが、確実に原曲越えしているものがたくさんあると感じる。ジャマイカ音楽を愛しているからそう聞こえるのかもしれないが。。。



13. Coxsone

     Sweet Ruby / The Charmers

Coxsoneのレーベル傘下の一つであるRoland & Powieからの一曲。
始まりのトランペット。この音の雰囲気はもちろんRaymond Harper。
間奏も素晴らしい。

そして、歌い手はThe Charmers。
70年代初頭にSPLASHレーベルを立ち上げた、Lloyd CharmersとRoy WillisのDuo。
Lloyd Charmersは70年代のシンガーで知り、後にプロデューサーでもあることを知り、
はたまたHippy Boysのキーボード担当、そして60年代のSkaの時代から活躍していることを知った。
本人名義だと渋いSoulfullな曲が多いし、SPLASHレーベルからのConscious Minds (Lloyd Charmers & B.B.Seaton )も心にグッとくる曲があるので、だいぶ気にしているアーティストの1人。

そのLloyd Charmersが音楽活動をするきっかけとなったのが、50年代(ちなみに本人は1938年生まれ)にキングストンで毎週行われていた素人タレントコンテストの「ヴィア・ジョンズ・オポチュニティ・アワー」
(ヴィア・ジョンズ氏主催の公然オーディションのようなもの。ヴィア・ジョンズという人は素人タレントコンテスト、劇場コンサート、ラジオ番組といった当時のキングストンのエンターテイメントを取り仕切る親分的存在。)
その審査員は観衆(ゲットーの住民)だったという。自分達の反応で評価できるのだから彼らにとっては一週間で一番の楽しみであった。このコンテストで観衆に好ましい印象を与える事ができるとヴィア・ジョンズ氏のラジオ番組に出場できるという特典があった。

このコンテストは相当の影響力があったようで、シンガーを目指す少年、少女はこのコンテストに出続ける事で本当のシンガーになることを夢見ていたのだろう。
事実、このコンテスト出身者を挙げてみると、
Derrick Hariott, Bob Andy, Desmond Dekker, The Wailers, Alton Ellis, Lasell Perkins,
Dobby Dobson, John Holt, Laurel Aitken, Boris Gardiner...。 〈参考文献:Bass Culuture〉

今後掲載したいアーティストの羅列かと見間違うほどである。


2011年4月18日月曜日

12. Roots

   Healing Of  Nation / Jacob Miller

ジャマイカの音楽はSkatailtesから聞き始め、その当時はダンスホールも聞いていたのでダンスホールの曲が聞いてみたくて、Soul Jazzから出ていた"500% DYNAMITE!"を買った記憶がある。
そのLPにHealing Of Nationが収録されていて、この曲がきっかけで70年代のジャマイカ音楽、Reggae、Roots、Dubにまで裾野が広がった。

Jacob Millerは何と言っても声が抜群に良い。伸びやかで力強い。
ジャマイカのスーパースター、Bob Marleyにも同じことが言えると思うのだが、Bobの場合、力強さの裏に、何とも言えぬ切なさ、やるせなさが含まれている声に聞こえる
(あくまで個人的な意見です。そしてその点がBob Marleyの素晴らしい素質だとも思っています)。
その点、Jacob Millerはどこまでも伸びやかで力強い。
歌うことが自分の出来うる最良の自己表現なんだという自負をも感じさせてくれる。

映画、"Roots Rock Reggae"では、自身のバンド、Inner Circleとの"Forward Ever"の楽曲制作の様子が見る事ができる。

ジャマイカ音楽にとって、多大なる貢献をしていくはずのJacob Millerであったが27歳という若さで交通事故で亡くなっている。その交通事故が1980年のできごと。翌年には、Bob Marleyが癌で亡くなる。80年代初頭を境にジャマイカ音楽の歴史の一つの転換期を迎えることになる。


2011年4月16日土曜日

11. Ska

   Rough & Tough / Stranger Cole

Duke ReidプロデュースのSka。

以前も書いたが、Duke Reidはゲットー地区の元警察官。
そんな折に妻が国営の宝くじで、でかい金を手に入れたことがきっかけで警官を辞め、
1950年代初頭に夫婦でリカーショップ「Treasure isle」を始める。
(Dukeは1915年生まれだから35歳前後のことと思われる)
このTreasure isleというネーミングが後の、レコードレーベルともなる。

一方、Stranger ColeといえばDuke Reidのお抱えアーティストの1人。
本名はWilburn Theodore Cole。
Strangerとは親にも兄弟にも似てなく、
家族が"Stranger"と言い始めたのがニックネームとなりStranger Coleとなったということである。ちなみに兄弟や親戚がDukeのもとでセレクターをやっていたこともあり、Dukeは身近な存在だったのだろう。

Rough & Toughは1962年リリースだから、ちょうどジャマイカが独立を果たした年。
Skaの初期はハーモニカSkaがたくさんあり、どうしても似通って聞こえてしまいがちだけどRough & Toughに関しては別格。
間奏のソロ部分も聞き応えがある。
何といってもこの速すぎず、遅すぎずの絶妙なテンポが良い。


2011年4月13日水曜日

10. Coxsone

   World's Fair / Stranger & Ken

CoxsoneのSkaで個人的に1番好きな曲。

Artibellaも演奏がKillerで好きだが、
Wold's Fairの演奏はボーカルにうまく寄り添うように演奏されている感じが良い。

このStranger Cole & Ken Boothe、2人のDuoはSka期だけだと思う。
ちなみにStrangerは1945年生まれ、Kenは1948年。

久しぶりに"BLUE BEAT BOP!"(編集 山名昇氏!!)をめくったら、
ケン(Ken Boothe)とホレス(Horace Andy)がスタジオ・ワン時代を
語るというページがあった。

そのページにKen BootheがStranger Coleとの出会いを語っている部分があったので一部、
抜粋させて頂く。

ーヤツはDuke ReidのTreasure Isleにもう録音していた。俺は学校からの帰り道、よくヤツの家の前を通ったんだよ。
ヤツはそこで歌っていた。俺を家の中に入れてくれたりしてね。そして、少しずつ仲良くなっていった。ふたりで練習して、Duke Reidのところでレコーディングした。
俺たちが街の噂になって、みんなはBlues Bustersと競わせたがっていたんだ。Coxsoneも噂を聞きつけていて、「Duoで吹き込めよ」と言ってきた。ただ、俺らがスタジオ・ワンに出かけていくと、Dukeも来て、Coxsoneに文句を言ったらしい。それで俺は数日後に1人でスタジオ・ワンに録音しに行ったというわけさ。

とても興味深いインタビューである。
まず、仲良くなるきっかけが家の前で歌っているのを見ていてという所が面白い。
ちょっと日本では想像できない。
また、スタジオ・ワンでDuoの録音をしようと思って行ったらDuke Reidが
いちゃもんつけてきたという逸話も面白い。
Duke Reidは元警察官というキャリアを使い、横暴なことをしていたという話がある人なので本当なのだろう。

けれども、World's FairしかりArtibellaだったり、何曲かはちゃんとスタジオ・ワンで
レコーディングされている。
そして、どの曲もTop Ska Tuneである。 

Coxsone DoddとDuke Reidはサウンドシステムでライバル関係であったこともあり、
いかに邪魔してやろうとか、人気を横取りしてやろうとかで結構、むごいこともあったと言われている。

ただ、いい意味での切磋琢磨もあったはずであり、どちらもジャマイカ音楽に貢献した
偉大なる人物だ。


2011年4月10日日曜日

9. Lee Perry

   Baby Lose Burning / Maxie,Niney & Scratch

この3人がクレジットされているものはこの曲以外に知らない。
trkはご存知の「Beat Down Babylon」

頭のVocalの勢いがとても好き&合間に入る稲妻SEが奮い立たせる。


2011年4月9日土曜日

8. Roots Inst

Black out / Augustus pablo

Techniquesレーベルから出ている
Interns / Nothing is impossibleのVersion Cut。

原曲は70年代Rootsの中でも群を抜くKillerな仕上がりだと思っているが
このVersionの音の抜き差しが、また素晴らしい。

ちなみにクレジットが間違っていて、
Its Your Thing / Alton Ellisになっている。

Jamaicaのレコードを収集していると時々、出くわす。

2011年4月7日木曜日

7. Coxsone

Got To Be Sure / Horace Andy

CoxsoneプロデュースのHorace Andyの曲はどれも素晴らしい。
その中でも最も好きな曲。
締まった音に、Horace独特の危うさがある声。

Ska、Rocksteadyの時代が終わり、
Reggaeの時代になってもCoxsoneは独自の感性で素晴らしい音楽を残している。

2011年4月4日月曜日

6. Rocksteady

I am Alright / Gregory Isaacs

全編に響き渡るAugustus Pabloのメロディカに
Gregoryの艶のある声が重なる素晴らしい楽曲。

I'm a pauper
but when it comes to lovin I'm alright
私は貧乏だ。
けれどもあなたを愛する事にかけては大丈夫。
きっと幸せにするから...といったような事が歌われていると解釈している。


2011年4月2日土曜日

5. Roots

   I Man a Grass Hopper / Pablo Moses

Geoffrey ChungプロデュースのJigsawレーベルからの一曲。
ちなみにjigsawレーベルの7inchは2枚しか持っていないが、
内1枚はrecorded at Dynamic studio、
掲載曲はrecorded at Black Ark、
気になり調べてみるとある曲はrecorded at Errol T recording Studio。

色々なStudioで録音したのだろうが、レーベルが目指す音が自分の好みに合っている。

Michael Chungの重いギター、
そしてPablo Mosesの印象的な、朴訥な声が気に入っている。


2011年3月30日水曜日

4. Coxsone

   I am a Fool / Ken Boothe

Coxsone DoddプロデュースのSka。
自分にとってstudio1はある意味、
ジャマイカ音楽の原点、そして多くの魅力がつまっている。
ゆえに、マイレコード棚にはstudio1コーナーが設けられている。

I am a Fool〜She loves Another Man...
歌詞をすべて理解できていないが男の失恋を歌っている。
Ken Bootheは自分が愛する歌い手の一人でコレクトしているRecordも数多い。

哀愁漂うkiller ska。間奏がまた素晴らしい。

2011年3月27日日曜日

3. Roots

   Young Generation / Bongo Pat

RockersレーベルからのRoots。
Bongo Patとは誰なんでしょう?分かる方教えて下さい。
アーティスト名で調べたらこの1枚のみしか出していない模様。

演奏、声ともに、乾いた大地に土ぼこりが舞う、土臭く渋い。

2011年3月24日木曜日

2. Roots Inst

   MOZAMBIQUE / Jah Wally's Star Band

前回に続き、Roots Inst。

あまり見ないNEW FLOWERというレーベル。プロデューサーはAl Cambell。
リリース数は全然多くはないが、私が知っている限りでは、どれも渋い。

この曲もかなり渋い。何度も繰り返して聞いてしまう。

2011年3月20日日曜日

1. Roots Inst

   Distant Drums / Familyman & Knotty Roots

初めて聞いた時は、この深く地を切り裂くようなビンギドラムに身震いしたのを今でも覚えている。
その後、3年くらい経ち、ようやく見つけた。
曲名も分からずじまいになっていたのだが聞いた瞬間、
初めて聞いた時の記憶が甦り、やっと出会えたことを嬉しく思った。

演奏は、Wailers のベーシストAston"Family Man"Barrettがクレジットされている。
この曲を知ってからFamily ManがらみのInstは必ずチェックするようにしている。

そろそろ大切に買い集めてきたレコードたちをどこかで紹介していきたいと思っていました。
これから少しずつではありますが、大切な、大好きなjamaicanMuzikを掲載していきます。


よろしくお願い致します。