2011年6月19日日曜日

36. Ska

      Allepon / Don Drummond & His Band

SkatalitesのトロンボーンニストDon DrummondがTreasure Isleに残したKiller Ska。

Don Drummondはアルファーボーイズスクールの出身で、
エリック•ディーン楽団を経てSkatalitesのメンバーとなった。
アルファーボーイズスクールはキングストンにある
修道女らによって運営されていた学校で修養よりも音楽に力をいれていた。
Don Drummond以外にもRaymond Harper,Tommy McCook,Vin Gordon,Bobby Ellis,Rico Rodriguez,Leroy Wallace(RockersのLeroy "Horsemouth" Wallaceとは同名だが別人、Far Beyondのホーン奏者),Joe Harriott(1951年にUKに移住しているホーン奏者)という
錚々たるメンバーを輩出している。
その中でもDon Drummondは素晴らしい才能を持っているということで、
卒業後も講師として指導にあたった。

エリック•ディーン楽団というのは、
レコードビジネスが始まる前のいわゆるショーライブをリゾートホテルなどで
演奏していた楽団だと思われる。
だいぶ前に、かのSarah VaughanにDon Drummondは世界で5本の指に入る
トロンボーンニストだと絶賛されたこともあるという話を聞いたことがあったが、
色々調べてみたらそれはエリック・ディーン楽団で
Sarah Vaughanとセッションした時の出来事だということが分かった。

そしてSkatalitesでは、
Coxsoneからバンドとしての技術、構想、セッション、規律の全てを任された。
個人的にDon Drummondといえばフライングシンバルの原型のような演奏の上に、
男気を感じさせるホーンが絡む、黒い、悪いインストがたまらなくかっこいい。
ただ、Don Drummondは本当に奥が深く
カリブフレーバー溢れるトロピカルチューンも素晴らしい。
今回の掲載曲は前者の方。
                         〈参考文献:Bass Culture〉


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